結婚とは、不思議な制度ですよね。
ある程度の年齢になれば「結婚して当たり前」という人もいれば、逆に「結婚なんて面倒なことばかり」と声高に主張する人もいて、良いものなのか悪いものなのか、実体を掴みにくい制度です。
このコラムでは、わざわざ結婚するメリットを感じないという方のために、改めて「結婚の価値」をまとめてみました。
「結婚にどんなメリットがあるの?」
「結婚にはデメリットしかなさそうなのに、どうしてみんな結婚するの?」
このような疑問を抱えていて、結婚に前向きになれないという独身の方は、ぜひ参考にしてください!
1.結婚のメリットがわからない!そう考えたことはありませんか?
目次
そもそも、独身の方は「結婚にメリットなんてないんじゃないの?」と考えている人も多いでしょう。
また30代になると、同僚や友人はどんどん結婚していくし、独身のあなたに対して妙なプレッシャーが向けられることもあるはずです。
それなのに、「結婚して後悔した」「結婚なんて墓場」という、まるで結婚にはデメリットしかないような声も同時に耳にしますよね。
結婚しないとしないで悪く言われるのに、その結婚にはデメリットしかないような言い方をされて、「じゃあ私はどうすればいいの?」という気持ちになるのは当然です。
けれど反発心や焦り、苛立ちというネガティブな感情だけに支配されて、「結婚にはメリットなんてない!」と即断してしまうのは、あなたにとってプラスではありません。
「結婚するかどうか」はあなたの選択肢の1つであり、あなた自身で決めること。
一度冷静になって、客観的に「結婚にはメリットや価値があるのか」を考えるのが大切です。
5.あなたの気持ちが大切!メリットやデメリットで判断しない
あくまでも、結婚とは「人生における選択肢の1つ」です。
「結婚しなければいけない」「結婚しなければ幸せになれない」「結婚すれば不幸ではなくなる」……これらはすべて正しくありません。
もちろん、結婚して幸せを感じている人は大勢いるでしょう。しかしながら、独身を満喫している人もたくさんいます。結婚は人生における義務でも、幸せに必要不可欠な要素でもないからです。
だからこそ、結婚について正しい情報を客観的に整理する必要があります。
結婚には本当にメリットはないのか、デメリットばかりなのかを検討してみたいと思います。
結婚は選択肢の1つでしかありませんが、重要な選択肢であるのも事実。モヤモヤした気持ちを整理するためにも、一緒に考えていきましょう!
3.あなたの考えと同じ?結婚でよくあるデメリット
まずは、結婚についてよく言われるデメリットについて整理してみましょう。
代表的な結婚のデメリットは以下の4点です。
- 自由な時間・お金がなくなる
- 親戚付き合いで辛い日々を過ごす
- 家事・育児に追われる
- 名字が変わって手続きが面倒
詳しく見ていきましょう。
(1)自由な時間・お金がなくなる
第1のデメリットとして、自由な時間・お金がなくなるという点が挙げられます。
独身なら自分で稼いだお金は自分の自由に使えますし、好きなときに好きなことができます。
しかし結婚をすると、パートナーや子どものためにお金や時間を割かなければいけないシーンも多くなりますね。
例えば、独身時代には趣味に使っていたお金や毎月の生活費。これらは家族が豊かに暮らすため、そして将来のための貯蓄へと徐々に変わっていきます。
なので、結婚当初は独身時代には無かった金銭面・時間面の不自由が、窮屈に感じてしまうこともあるかもしれません。
ですがそれは、あなたに限らず誰でも持つ気持ちです。最初は窮屈に感じても、自分だけではない家族の幸せを願う考え方へと自然と変わります。
結婚する相手との将来を考えて、最初は少しずつ無理をしない程度に準備していきましょう。
自由な時間・お金を制限される代わりに得られる大きな幸せ。その存在に気付いたときには、これがデメリットであったことも忘れ、自然に心が満たされているはずです。
(2)親戚付き合いで辛い日々を過ごす
第2のデメリットは、面倒な親戚付き合いでストレスが溜まる可能性です。
結婚すると、パートナー側の両親・家族・親戚との付き合いがはじまります。
お盆や年末年始はもちろんですが、例えば住む場所が近ければ、さらに頻繁に顔を合わせる機会があるでしょう。良好な関係を築けない場合は、配偶者との仲に亀裂が入るなど、大きなストレスにもなります。
しかしもちろん、中にはパートナーの親族と良好な関係を築ける夫婦もいます。子供ができたときは頼りがいのある存在にもなり、あなたが困っているときには自然に手を伸ばしてくれる安心感もありますよね。
つまり、良好な関係が築けられれば、逆に恩恵を受ける場面も増えていくのです。
そのためには、あなた自身が辛くならない、適切な距離感を維持できるようパートナーと上手く調整していきましょう。良好な親戚付き合いは、幸せな家族生活にも繋がります。
ただし無理をして、あなただけが我慢する状態にならないようにしてくださいね。
(3)家事・育児に追われる
第3のデメリットは、家事や育児に忙殺されるという点です。
専業主婦(夫)の場合も、家族全員分の家事・育児の負担が重くのしかかるというデメリットを理解する必要があります。
例えば料理だけでも、毎日3食分の献立を考え、買い物、調理、片付けをしなければいけませんよね。さらに他の家事や育児も並行しなければならず、時間的にも肉体的にも、そして精神的にも意外にハードな環境になります。
「専業主婦(夫)は楽」と思いきや、結婚前よりも忙しくなる可能性もあるのです。子どもがいるとさらに負担は増えるでしょう。
夫婦共働きの場合には、仕事の疲れにもめげずに家事・育児に力を注がなければいけないので、夫婦間の役割分担がポイントとなるでしょう。
(4)名字が変わって手続きが面倒
第4のデメリットは、結婚で名字が変わり、諸々の面倒な手続きが課される点です。
入籍後にパートナー側の名字を名乗る場合は、旧姓で契約等をしていたものはほぼ名義変更の手続き等を行わなければなりません。
名義変更等の手続きを要するものの代表例は以下の通りです。
- 免許証
- パスポート
- クレジットカード
- 銀行口座
- スマホ・携帯電話
- 各種保険
- 光熱費
- 転入届・住民票・マイナンバーカードなどの公的書類
スマホの名義変更のように1時間程度で済むものもあれば、クレジットカード再発行のように2週間程度の期間を要するものもあります。
こうした手続きが面倒で夫婦別性を考えたいと思うかもしれませんが、残念ながら、現在の日本の法律では夫婦別性にするには「入籍をしない」という事実婚を選択するしかありません。
入籍をしても仕事では通称名で旧姓を使う女性も多いですが、その場合も、上記のような正式なものはすべて名義変更が必要です。
さらに会社役員の方は登記簿謄本、自営業や会社の代表取締役の方は登記の書類や、法人銀行口座の名義変更も必要になります。
期限があるものも多いので徐々に変えていきましょう。
ちなみに現在、事実婚はある程度、社会的に婚姻関係が認められています。状況によっては、あなたやパートナーに合った婚姻の方法を選ぶこともできますので、夫婦でよく話し合ってみてくださいね。
では次に、結婚のメリットも一緒に確認していきましょう。
4.再確認!代表的な結婚のメリットは6つ
結婚の代表的なメリットとして挙げられるのは、以下の6点です。
- あなただけの居場所ができる
- 安心して子育てできる
- 将来の不安も二人で乗り越えられる
- 世間や家族からのプレッシャーから解放される
- 各種控除が受けられる
- 代理手続きができる
それでは詳しく見ていきましょう。
(1)あなただけの居場所ができる
第1のメリットは、家族というあなただけの居場所ができる点です。
結婚によってあなたが手にする家族は、生まれ育った家族とは異なり、あなた自身が自分で獲得したかけがえなのない存在です。
あなたにとって、大切で安心できる唯一無二の居場所になるでしょう。
(2)安心して子育てできる
第2のメリットは、安心して子育てをできる環境を手に入れられる点です。
1人で家事・育児・生活費を稼ぐ……などの全てをこなすのは簡単ではありません。
パートナーと一緒なら、それらの役割を分担し2人で一緒に子供を守っていくことが出来るため、様々な面で大変心強く、安心感があります。
子育てには不安や心配事が付き物です。困難の中でも、家庭というしっかりした基盤さえあれば、1つずつ乗り越えていけるでしょう。
(3)将来の不安も二人で乗り越えられる
第3のメリットは、将来の不安も二人で乗り越えられるという点です。
育児のことはもちろん、老後に至るまで、人生にはいくつもの壁が押し寄せます。
あなたひとりではなくパートナーの存在があれば、その都度二人で支え合うことができますよね。普段から理想の生活スタイルや経済的な計画についても、気軽に話し合える環境を心がけると良いです。
(4)世間や家族からのプレッシャーから解放される
第4のメリットは、世間や家族からのプレッシャーから解放されるという点です。
例えば、今あなたが感じているように、結婚をしていないだけで世間から妙なプレッシャーを受けることがありますよね。「何歳くらいまでに結婚しなくてはいけない」というような古い固定観念に今まで苦しめられてきた人は、結婚することでそのストレスからは解放され、前向きに人生を歩めるかもしれません。
(5)各種控除が受けられる
第5のメリットは、各種控除を受けられる点です。
例えば配偶者控除では、配偶者の年収が103万円以下であれば、所得税が最高で38万円控除されます。
独身の方はあまり意識することがないと思いますが、他にも配偶者特別控除・扶養控除・結婚子育て資金一括贈与・教育資金一括贈与などの税制上の優遇措置を受けることができるので、生活資金基盤が安定しやすいです。
(6)代理手続きができる
第6のメリットは、代理手続きができるようになる点です。
例えば、急な体調不良で一緒に病院へ出かけても、親族ではないことから十分な説明を受けられなかった。というケースがあります。さらには、すぐに手術をしなければならない状態でも、家族でなければ決定権はなく、傍にいても見守るしかできません。
これは極端な例ですが、家族になることでパートナーの生活を今まで以上にフォローできます。逆に、相手もあなたのことを今まで以上に助けられます。
いかがでしょうか? ご紹介したメリットにはデメリット以上の価値を感じる方もいるかと思います。
- あなただけの居場所ができて頼りがいがある
- 相談でき頼れることで安心して子育てできる
- 将来の不安やトラブルも二人で手を取って乗り越えられる
- 世間や家族からのプレッシャーから解放されて前を向ける
- 各種控除によって安定した生活を送りやすくなる
- 代理手続きによってもしものときにも安心
結婚について考えるとき、メリットとデメリットで迷うことも多いですよね。でもそれは、あなたが自分の気持ちを大切にできているという証拠。素晴らしいことです。
そこで次は、結婚に踏み切るかどうか悩みを抱えている方たちの素直な心情をチェックしてみましょう。
あなたと同じような気持ちの方の意見も参考に、ご自身の結婚観を考えてみてください。
5.あなたの気持ちが大切!メリットやデメリットで判断しない
では、結婚するかどうかで揺れ動く方々の心情を紹介していきます。
多くの方が、結婚への憧れや不安、希望や諦めなど、相反する気持ちの中で結婚について悩んでいます。
結婚に悩むのはあなただけではありません。まずは立ち止まって冷静になることが大切です。
6.みんなはどうだったの?先輩たちの結婚体験談
では、実際に結婚に踏み切った先輩たちは、結婚後の生活にどのような印象や実感を抱いているのでしょうか?
このように、結婚前には不安を抱きつつも、結婚後の生活では幸せを見つけていることが分かります。
もちろん、これらの幸せの裏側にはデメリットもあるでしょう。ただ、デメリットのある結婚生活でも、幸せを実感できる瞬間があるということです。
7.つまり結婚は、お互いが自然体で居られる場所ということ
当たり前のことですが、結婚はひとりでするものではなく、パートナーと共にするものです。
今までまったく異なる生活環境で過ごしてきた人と一緒に生活を作っていくわけですから、試行錯誤の中、時には嫌な気持ちになることもあるでしょう。
しかし独身の今、仕事や日々の生活の中で、あなたは多種多様な気持ちを抱えながら、多くの他人と接していますよね。楽しかったり嬉しかったりポジティブな感情を抱くこともあれば、ネガティブな感情も抱くこともあるはずです。
もし、そのような気持ちを誰かと共有できたり、悲しみを癒し合えるとすれば、あなたの活力の源になりませんか?
もちろん、結婚しないという選択肢こそあなたにとっての自然体なら、それも正解です。
ただ、もし誰かと気持ちを共有したり、将来を支え合うことに価値を見出すのなら、ぜひ結婚を選択肢の1つに加えてください。
大切なのは、その選択をあなた自身が納得できるかどうかです。自分の気持ちを最優先に、満足できる選択をしてくださいね!
まとめ
結婚には様々なメリット・デメリットがあると同時に、その比較だけでは意思決定は難しいとご理解いただけたと思います。
結婚とは、「義務ではなく選択」です。
誰かに強いられるものではなく、あなたが選び、結婚する未来・結婚しない未来を自由に手に入れられます。
周りに焦らされる必要もありません。
また結婚は、メリット・デメリットとは別に、あなたの気持ちがどれだけ温かく安心して過ごせるのかがとても大切です。自然体で居られる自分だけの場所を持てると良いですね。
これからを共に生きる人生のパートナーを焦らずゆっくりと見つけて、幸せな家庭を築くための参考にしてみてください。