周囲を見回すと、「結婚して超ハッピー!」と口にするひとが意外に少ないことに気づきませんか?
ハードそうな結婚生活を送っているひとを見ると、「それ、付き合っているときに予想はできなかったの…?」と思うこと、ありますよね。
今回は、ちょっぴり結婚を後悔している「しくじり妻」に、婚活時代に見るべきだったことについて伺います。
先輩からのありがたくも痛い「申し送り」、受け取ってください……!
しくじり妻の後悔① もっと稼げる人と結婚すれば良かった!
夫は大学時代の同級生。在学中に付き合いはじめ、27歳のときに彼の転勤を機に結婚。穏やかで真面目な彼と結婚できて幸運だと思っていました。……ところが5年経った今、「もっといい人がいたのでは……」と考えてしまうのです。
夫の年収は30代前半で350万円。現状生活には困らないのですが、土日休みではなく、この先子どもが出来たときを考えると心配です。私はパートで働いていますが、世帯年収を考えると、不安でなかなか妊活に踏み切れません。
独身時代にもっとシミュレーションしていれば良かったのですが、世間的には名の知れた大学を出ている私たち、真面目に働けばなんとかなると楽天的に構えていました。
でも、これからの日本ではそれが通用しないのでは? と不安です。もっと経済力を重視して結婚すれば良かったと後悔しています。(パート勤務/32歳)
結婚は生活なので、真面目に先のことを考える方ほど、このご時世に不安な気持ちが湧いてしまいますよね。
結論から言うと、この方は伴侶選びに関して何も間違っていません。
気心の知れた、信頼できる人と結婚できたことは素敵なこと。それなのにクヨクヨしていては、うまくいく結婚もいかなくなってしまってはもったいない。
生活に必要なお金、というのは実はとても主観的なもの。どこにどのくらいかけたいかという感覚のズレがストレスを生みます。そして「漠然とした不安」をずっと抱いているのは時間のムダ。家計簿をつける、FPに相談するなど、家計の可視化をこころがけましょう。
婚活においては、「お金をたくさん稼げる人」との結婚にこだわりすぎるよりも、「金銭感覚の近い人」と結婚するのが心地よい婚姻関係への近道。そしてこれは、話し合うことである程度はすり合わせることができます。そこを意識して、パートナーを選べるといいですね。
また、これからはご自身も収入を増やす方法を積極的に考えてみてください。世帯年収をどう上げるかという課題に夫婦で取り組む意識を持てば、自由度が増すのではと思います。
「外資系コンサルタントとして働いている夫。年収は40歳で2000万あり、都心のタワーマンションに住むことができているのは夫のおかげです。私は会社員で300万円ほど稼いでいて、やりがいのある仕事なのでずっと働き続けたいと思っています。
ところが、結婚して8年、ストレスが溜まる一方で……。
夫の口癖は『年収が低いなら、ほかでバリューを出せ』。夫は、年収に応じた家事・育児の分担を主張し、譲りません。
仕事に影響があると、自分だけの寝室で眠り、深夜に帰宅、早朝に出勤します。実際に激務なので、家事を手伝うのは難しいとわかっているのですが、私もフルタイム。それに、自分が外資系企業でいつクビになるかわからないから仕事は続けるように厳命されています。
2人の子供のことはもちろん丸投げ。専業主婦だった義母のイメージがあるのか、家事レベルも高い水準で要求してきます。正直、高収入な人と結婚してラッキーだと思っていたのですが、はっきり言ってストレスが凄いです。(営業職/35歳)
この方は本当によく頑張っていらっしゃいます……。
さらに伺うと、保育園の送迎は自転車でおひとりで担当、そのために残業はできないので、仕事を持ち帰ってお子さんを寝かしつけたあと、メール処理や資料作成をしているようです。
ご主人は「そんな割に合わない仕事を選んでいるお前が悪い。嫌なら転職してバリューを出せ」と言うそう。
このように、社会的に成功している男性のなかには、その理論を家庭に持ち込んで理詰めで解決しようとしてくる人もいます。反論しても論破されてしまう。そういう強引で論理的なひとだからこそ、稼げる仕事に就いているという側面もあるのでしょう。
婚活中の方に心に留めてもらいたいのは、「人の良いところは表裏一体」ということ。結婚生活は長いので、最初はよく見えたところがイヤなところに転じてしまうのは、ある意味仕方のないことです。
こちらのケースでは、家事を外注する、本当に転職する、奥様が日系企業で働き続けることのメリットを論理的に説明する、適度に息抜きする予算を確保する、などが有効です。
要は、正面からぶつかるだけではなく、すこしでも心地よく過ごす「抜け道」を探すのはいかがでしょうか。
パートナーを探すときに、視野を広く持ち、いくつかの解決策を楽しみながら探る余裕を持てば、その後の結婚生活においてもそのコツを活かすことができそうですね。
こちらの記事もチェック!
▶︎あんなに溺愛されていたのにわずか2年で離婚。「愛さえあれば結婚できる」は間違いだった!?
▶︎結婚すると自由が奪われそうで怖い…!「結婚のデメリット5つと、克服する方法」
この記事を書いた人
Michiko Sano
作家。東京生まれ、早稲田大学卒。エアライングランドスタッフ、WEBディレクター、商社受付、専業主婦を経て文筆業に。講談社WEBメディア「ミモレ」、幻冬舎ゴールド・オンライン、ダイヤモンド・オンライン、東京カレンダーWEBほかで小説やコラムを多数執筆。著書は『天現寺ウォーズ』『知られざる空港のプロフェッショナル』港区で男子ふたりを子育て中。趣味は旅行とグルメ。
Instagram @michikosano57
Twitter @michikosano57