女子アナ・宮崎文子が、これまでの経験から学んだ話し方のポイントや、さまざまな人と会ってきた経験から見つけた「イメージアップ」の秘訣をシリーズで紹介する今回の企画。
今回のテーマは、「言葉遣い」。親しみやすさと馴れ馴れしさの境界線はどこにあるのでしょうか?「きちんとしている」印象を与える言葉づかいをマスターして、印象アップにつなげてください。
前回の記事はコチラ> そのメイク、20代のままじゃない…?女子アナに学ぶ「30代愛されメイク」の作り方
第5回 30代のモテる女子は実践している! 上品な言葉遣い
以前、会社経営をしている男性が、「初対面では、女性の話し方や言葉遣いがつい気になってしまう」と言っていました。「どんな時にどんな相手と遭遇するかわからないからこそ、その時適切な対応や言葉遣いができる女性かどうか、初対面での話し方で判断している」と言われて、自分は大丈夫か一瞬ドキッとしたことがあります。
このように、「ハイスぺ」や「エリート」と呼ばれる方とお仕事するときに、意外と「言葉遣い」に対するご意見を伺うことが多いです。
マッチングアプリでの出会いでも、BBQやホームパーティの機会でも、意外と男性が気にしているのが、女性の言葉遣いや話し方。あなたは大丈夫かどうか、次のNG項目をぜひチェックしてみてください!
親交を深めていきたい相手との会話は、“心地よさ”を意識することが大切。心地いいと感じてもらうためには、まずは不快にさせないことがカギです。
①タメ語/若者言葉/男言葉をうっかり使わない!
さっそくですが、想像してみてください。
初デートの相手に対して職業を聞きたいとき、次の3つの聞き方のうち、あなただったらどれを選ぶでしょうか?
①「お仕事は何をされていますか?」 ②「ご職業は?」 ③「仕事は何してんの?」
①はていねいな印象で、②はかしこまった印象。③だとかなりカジュアルで、言い方によってはぶっきらぼうに聞こえてしまうかもしれません。
初対面の相手に対しては、礼儀正しく品のある言葉遣いを心掛けましょう。初対面の相手との出会いの場合は、①が良いでしょう。②だと少し堅すぎる印象を与えてしまいます。
仮に会う前の段階のLINEやメッセージのやりとりで、「お互い敬語はやめましょうね!」と話していたとしても、初対面でいきなり「タメ語」で話し始めると、相手をびっくりさせてしまうこともあります。
「まだ距離が縮まっていないのに、馴れ馴れしいな」と思われてしまったら台無しです。ビジネスシーンではないので堅苦しい敬語は必要ありませんが、美しい日本語が話せるのは、評価アップに繋がります。
次に気をつけたいのが、若者言葉。
例えばあなたが男性だとして、デート中にペットショップの前で、デート相手が動物を見ながら「かわちぃ~!!」と言ったら、どんな感情を抱くでしょうか。
無邪気でかわいらしいと思ってもらえる場合もありますが、少し幼く見えてしまうでしょう。
その他にも、「うれしみ」「~しか勝たん」などは、TwitterやTikTokでよく見かけますが、初対面の相手からいきなり言われた場合は、上品な印象はあまり感じられません。また、よく言いがちな「ヤバい」や「ウケる」といった表現も一気にカジュアルさや親密さが増す言葉ですが、落ち着いた大人の女性のイメージからは離れてしまいます。
もちろん二人の関係性にもよりますし、相手が使ってから使うようにすると、親しみが増す効果もあるので時期を見極めてくださいね。
②TPOを無視した言葉遣い
やはり言葉遣いにもTPOはあるものだと思います。
例えば彼とデートしていたとしましょう。暑いさなかビアガーデンでビールを飲んで、彼が「うまい!!」と言うのは違和感がありませんが、高級レストランで「うまい!!」と言われたら、場にそぐわない印象を受けますよね。自分たちの言葉は案外他人にも聞かれていることを意識して、下品な表現は避け、不快感を与えないような言葉選びができるほうが一目おかれます。
食事やお茶をいただくときにさりげなく「いただきます。おいしそうですね!」と言ってから食べたり、「大丈夫?」「何がいい?」ではなく「大丈夫です?」「何にします?」と語尾を少し整えてあげるだけでも、印象が変わります。
もし、丁寧さやきれいな敬語がわからないという場合には、少しゆっくり話すことを心がけてみてください。勢いでまくしたてるように話すと、上品な印象からはかけ離れてしまいます。
③だらだらした話し方が一番NG
婚活シーンにおいて、だらだらした話し方はもっとも注意するべき言葉遣いかもしれません。
「えっとー」「だからー」「実はー」「って思ったんですけどねぇー」…といった話し方は、せっかくきれいな言葉遣いをしていても、ダラダラと聞こえてしまい上品さは欠けてしまいます。
無駄に語尾を伸ばして話さないようにしましょう。子供っぽい話し方を避けるよう意識すると、凛とした雰囲気や知的な印象を与えられるようになります。
相手に敬意を持った“セミフォーマル”な言葉遣いで
言葉遣いのクセというのは、無意識に出てしまうもの。そして、話し手の心持ちまで伝わってしまうちょっと厄介な面もあります。
普段の言葉遣いに自信がない人は、少し丁寧な言葉に言い換えるように訓練しておくのをおすすめします。
職場をイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、私自身は「カジュアル」「セミフォーマル」「フォーマル」の言葉を使い分けるようにしています。
例えば私は、後輩に対してカジュアルに接するタイプですが、それでも感謝やお願いごとを伝える場面、様子をうかがうときは「ありがとうございます。助かります」「大丈夫ですか? お願いします」「進捗はどうなってますか?」などと、「セミフォーマルな言葉遣い」をあえてすることもあります。
これは、「親しき中にも礼儀あり」を心がけているからこそですが、言葉には相手への敬意が宿ります。そのことを心に留めておいてくださいね。
いかがでしたか? アナウンサー教室でクラスメートと他愛もない話をしていたとき、横を通りすぎた先生から「言葉遣いは、人となり、育ちを表す。日ごろから放送に出ておかしくない言葉を使えるようにしておきなさい」と言われたことがありました。
放送に出ておかしくない言葉、というのは相手を不快にさせない言葉遣いだと思います。常にアナウンサーのような喋り方をするべきだと言っているのではありません。相手によっては敬語を苦手として、とってもカジュアルな言葉遣いや雰囲気で接してくる人もいるでしょうし、あなた自身もそれが心地いいと感じた場合は、無理に丁寧な言葉遣いを続ける必要はありません。
大切なのは、場面ごとに適した言葉遣いを選ぶこと。うまく使い分けをして、“素敵な女性”を目指してくださいね。
次回は、相手の心をつかむ「チューニング」についてご紹介します。お楽しみに!
▶︎こちらの記事もチェック!
▶︎女子アナ直伝!初デートの「たった3秒で相手の心を掴む」方法とは
▶︎2回目デートに誘われるには?初デートで「また会いたい」と思わせる3つのテクニック
この記事を書いた人
早稲田大学教育学部卒。ミステリーハンターに憧れテレビの世界に飛び込み、地方NHK局のニュースキャスターを経て、現在はテレビ朝日をはじめとした在京局でリポーターとして活動中。著名人から金メダリスト、実業家まで年間200人にも及ぶ取材経験を活かし、対話スキルに関するコラムを発信。
Instagram: @fumiko.miyazaki29