このシリーズでは、女子アナ・宮崎文子が、これまでの経験から学んだ話し方のポイントや、さまざまな人と会ってきた経験から見つけた「イメージアップ」の秘訣をご紹介。
年の瀬も近づき、一気に寒くなってきましたね。場所によってはイルミネーションが施され、カップルが仲睦まじく写真を撮る様子に心躍らせてしまうものですよね。
「今年こそは…」と気合が入っている人や、クリスマス前にデートの約束を増やしたいと思っている人も多いはず。恋愛ムードが高まるこの季節。ライバルと差をつけて彼の中で特別な存在になるために、とっておきの方法をご紹介します。
前回までの記事はコチラ>>「女子アナ流! イメージアップの秘訣」
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まずは「自己PR」で、存在を認識してもらうことから始めよう
目次
ライバルと差をつけ「会いたい」と思ってもらうには、最低3つのステップが必要です。
- 「自分という存在」を認識してもらう
- この人といると心地いいな」と感じさせる
- いい記憶を蓄積させ、②を繰り返してもらう
これはどういうことかというと、“人の記憶というのは、実はとても曖昧である”ことが関係しています。
みなさんは乗り物やレストラン、アパレルの店員さんなどで、気持ちのいい接客をしてくれた相手の名前は記憶していますか? ほとんどの人が、「顔は思い出せるけど名前までは…」というのではないでしょうか。
どんなに心地よいコミュニケーションを取れたとしても、その心地よさや体験内容を覚えていても、名前と顔まで覚える…というのは、日常生活においてもハードルが高いと思います。
「でもさすがにデート相手だったら覚えているのでは?」という声が聞こえてきそうですが、マッチングアプリでもお見合いでも、正式に付き合う前までは、同時並行で別の誰かとコンタクトを取っている人は少なくないでしょう。人によっては、1日に何件もアポイントメントを取る人も。
その場合、大体どの人とも同じような会話内容をしていることが多く、誰とどこでどんな話をしたかまでは、なかなか正確には覚えていないものです。たとえば、合コンなどの後の女友達との会話で、「ああ、あの右に座ってた人?」とか「遅れてきた人だよね!」などというように、名前以外の要素で相手を覚えているという人も多いのではないでしょうか?
そこで、まずは自分という存在を相手に覚えてもらうための工夫が必要です。記憶に残る体験が好印象であればあるほど、「また会いたい」と思ってもらいやすくなるからです。
「会いたいな」と思ってもらう魔法のひとこと!
ライバルに差をつけるためにおすすめしたいのが、「キャッチコピー的に自分の印象を残す工夫をする」こと。
「キャッチコピー…!? アイドルでもないのに…」と言いたいお気持ちはわかります。私はアナウンサー試験を受けていた時からESに書いたり、新番組の初回の自己紹介で印象を残したかったので、苦し紛れにキャッチコピーを作った記憶があるくらいです…。ちなみに、自分の「文子(ふみこ)」という名前を憶えてもらうために、「あなたの生活に1歩ふみこ(文子)む、情報をお届けします」という、名前をもじったパターンに落ち着きました…(苦笑)。
もちろん、アナウンサー試験ではないので、こうしたキャッチコピーを作る必要はありませんが、出会いの場では、パーソナリティに特化した自己紹介ができるといいと思います。
苗字が珍しかったら苗字でもいいですし、名前の漢字でも出身地でも、趣味でも構いません。ただ、できればちょっとしたエピソードがあるとプラスです。
「趣味はマラソンで、東京マラソンに当たったので週末はだいたい皇居ランをしています」とか、「音楽が好きで、フェスに毎年参戦してます。好きなフェスはサマソニです」など。
ちょっと就活の面接と似たような部分がありますが、特にマッチングアプリのように同時並行で婚活が進んでいる場合には、ほかの人より明確に覚えてもらう工夫をすることが、ライバルと差をつける第一のステップです。
女性に限らずですが、できる営業マンや指名の多い接客業の人たちは、さりげなく自分を覚えてもらうことが上手。合コンでいつも中心になる人や、会食でモテそうな男性がどのように自分をアピールしているか、参考にするのもいいと思います。
居心地の良さをPR。笑顔とうなずきで印象アップ!
次は、居心地のいい雰囲気を感じてもらうための工夫です。大切なのは、会話中のリアクションによって印象を残すこと。
実践しやすいのは、笑顔を保つことと、うなずきを多めに入れることです。
笑顔は相手の笑顔を引き出します。それだけでなく、「自分の笑顔で笑顔になってくれる人がいる」という実感は、自分自身に幸せな気持ちと自信を与えてくれます。
私はお散歩中などにすれ違う通りすがりの人に対しても、目が合えば微笑んでいます。笑顔のトレーニングですね。会社のスタッフ、友人、家族、初対面の方々など、誰に対しても同じように笑顔を向けていると、やがて笑顔でいることが当たり前になりますし、周囲にも伝わっていきます。
デート中は緊張してしまうとはいえ、不愛想なのは禁物。積極的に笑顔で話を聞いて、大きめにリアクションをとることで「笑顔がすてきだな」「よく笑ってくれるな」という安心感をプレゼントしてください。
マメさを武器にして、会話中やデート後にインパクトの残るアクションを
好印象を残すことができたら、それを持続させるため、“マメさ”も武器にできると強いです。
普段のコミュニケーションでも、会社のコピーにメモがついていたり、レストランの予約席に名前入りのメッセージが置かれていたり、CAさんからメッセージをもらったり…。または、前に何気なく話した誕生日や好みのものを覚えていてくれて、プレゼントをくれたりしたら、ときめいてしまうものですよね。
モテる女性はこうした「ちょっとした気遣い」が共通してでき、またそのさじ加減が絶妙。彼女たちを見習って、私が実際に行っていることを少しご紹介します。
たとえば、映像作家の方とご一緒するときは、ちょっと前の作品に目を通して、ご挨拶の際に「拝見しました」とお伝えしたり、数年のお付き合いがあるクライアントさんのSNSや著書に目を通して話題をふったり…。そういう声かけをすると、「あ、あれ見てくれたの! 撮影が大変でねー」なんてエピソードで盛り上がったり、「いや、細かいとこ見てるね。嬉しいよ」と喜んでもらえたり。
しばらく会わない期間があったとしても、その存在を気にかけていたことがわかれば、嬉しいのはもちろん時間を埋めやすくなります。このようにすっと相手の懐に入ることができれば、信頼感にもつながるため、忘れられない相手(=記憶に残る相手)に近づけます。
マメさを武器にして、気になる相手の心に自分という存在をしっかりと植え付けましょう。
たとえば、自分の知らない「相手の好みの店や映画」の情報をインプットしておき、後日、自分が訪問したり鑑賞したりした後に話題に出して感想を言ってみる。あるいは、相手の好物のお菓子があったら「この前お店で見つけた時、好きだって言ってたのを思い出したからお土産!」と気軽にプレゼントしてみる…など、方法はたくさんあります。
「この子は自分のことを考えてくれていて、嬉しいな」というポジティブな感情の貯金を増やし、好感度をキープしましょう。
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「会いたいな」と思ってもらう魔法のひとこと!
肝心なのは「より具体的にイメージしてもらうこと」
ここまで良い印象を残すテクニックをお伝えしてきましたが、やはり最も効果的なのは、「また会いたいです」と素直に伝えることです。
大事なのは「社交辞令」と捉われないよう、なるべく具体的にかつ素直に「会いたい気持ち」を伝えるのがベスト。
たとえば美容院で「次、2か月後くらいを目安に来てください」とか、ホテルに行った時などに「また紅葉のシーズンも素敵ですから、ぜひいらしてください」と言われたりすると、その時をイメージして行きたくなるものですよね。
大事なのは「次、会った時」をイメージしてもらうことです。鉄は熱いうちに打て! ではないですが、デートの締めに「次、〇〇行きませんか」というストレートに言うのもいいですし、「次、いつ会えますか? またごはん行きたいです」など場所や日付を具体的に伝えて、会いたい気持ちを表すのがおすすめです。ぜひ、試してみてください。
いかがでしたか? 素敵な人の周りにはライバルがたくさんいます。その中で抜きんでた存在になるためには、存在を思い出してもらう回数が重要。会いたい気持ちをストレートに伝えて回数を重ねることが一番の近道ですが、ラインやSNSもふくめてタッチポイントを増やし、「忘れられない人・会いたい人」を目指してくださいね!
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この記事を書いた人
早稲田大学教育学部卒。ミステリーハンターに憧れテレビの世界に飛び込み、地方NHK局のニュースキャスターを経て、現在はテレビ朝日をはじめとした在京局でリポーターとして活動中。著名人から金メダリスト、実業家まで年間200人にも及ぶ取材経験を活かし、対話スキルに関するコラムを発信。
Instagram: @fumiko.miyazaki29