このシリーズでは、女子アナ・宮崎文子が、これまでの経験から学んだ話し方のポイントや、さまざまな人と会ってきた経験から見つけた「イメージアップ」の秘訣をご紹介。
今回お伝えするのは、前回に引き続き、モテる女性には必ずと言っていいほど備わっている会話術。同業の女子アナでも、会話術がある人はとっても魅力的に映ります。
前回は、Step1と2を紹介しましたが、今回は「チューニング力」の【Step3と4】をお届けします。
前編記事はコチラ>>モテる女性が密かにやっている「チューニング」とは?
おさらい! チューニングとは?
チューニングとは、会話や対話がスムーズに進むように調整することを意味します。
人は個々に異なるバックグラウンド、価値観、性格を持っています。チューニングを行うことで、相手に適したコミュニケーションスタイルや話題を選び、相手とのつながりを深める効果が。
前編の記事では、相手の空気感にゃテンションを掴むこと、そして共感ポイントをできるだけ見つけて、それを相手に伝えるこという2つのステップを解説しました。相手の反応を見ながらコミュニケーションを調整することで、会話が途切れずに継続しやすくなります。
楽しそうな雰囲気を維持しつつ、自分の存在をアピールできる“チューニング”。どんな相手にも試せるので日々練習してみてくださいね。
これは、私が尊敬している先輩アナのお話。
その先輩は、制作陣も共演者も、もちろん視聴者だって虜にしてしまう方なのですが、とある番組でご一緒することがありました。
番組ではゲストをお迎えしてトークを繰り広げたのですが、お見送りの際、そのゲストの方が「いやぁ、彼女がうん、うんって話を聞いてくれるもんだから、嬉しくて気持ちよくなっちゃったよ」と、それはそれは上機嫌に帰っていかれました。
「さすがだなぁ」と感心しきりだったのですが、この「聞く力」と「うなずく力」が、会話の流れをチューニングするポイントだと気がついた経験です。(ちなみに、阿川佐和子さんの『聞く力』も参考になります。ミリオンセラー本です)
では、具体的にどのように「聞く力」と「うなずく力」を発揮するのか。ポイントは、非言語的コミュニケーションも交えながら行うことです。
- 目を見てしっかり話し、相手のほうに身体や顔を向ける。
- 話を中断せず、最後まで聞く
- 首振りジェスチャーも加えてうなずく
- わからない時は、「わからないうなずき」をする
目を見てしっかり話し、相手のほうに身体や顔を向ける。
「目は口ほどに物を言う」ということわざの通り、「聞いている」という姿勢を、視線を含めて全身で表現することで、相手に誠意を示すことができます。
もし、何か作業をしていても、手を止めて顔を相手に向けるだけでも十分。安心感を与えることができます。
話を中断せず最後まで聞く
これは案外、せっかちなひとがやってしまいなのですが、途中で話を遮られると誰だって悲しくなるもの。
相手が話し終えたところから2秒くらい待って、自分の発言にうつるのが効果的です。もしも相手が話し足りない場合は、その間に次の言葉を発するタイミングが生まれます。また、あなたがいきなり話し始めるよりも、2秒置いた方が「聞きましたよ、理解しますよ」というアピールにもつながるでしょう。
首振りジェスチャーも加えてうなずき、わからない時は“わからないうなずき”を
うなずき方にもポイントがあります。相手が話しているターンでは、重要な話をしている時や、感情を込めて話している時は、特にしっかりうなずくことが効果的。
また、相手が話している内容がいまいち理解できなかった時は、うなずき方を変えてみましょう。イメージは「小首をかしげる」仕草です。もしくはうなずくスピードを極端に遅くしてみると、理解度が変わったことを示すことができます。
わざわざ「わかりにくい」と言わなくても、相手が言い直してくれて理解度が深まり、会話がスムーズに運べることがあります。
相手の言葉に対して肯定的な反応を示すというチューニングで、話しやすい環境を作り出し、コミュニケーションが深まり、相手との親密度を上げることができるのです。
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Step4 「見た目のテイスト」をチューニング
デートの回数が増えてきたら、次は「見た目のチューニング」にも挑戦しましょう。
この場合のチューニングとして大事なのは、相手のタイプに「合わせにいく」のではなく相手の好みを「取り入れていく」くらいがいいのではないかと思います。
私は仕事で、企業のセミナーや展示会で司会をすることがあるのですが、この場合でも「見た目のチューニング」を密かに取り入れています。
実はこれは、W杯のときなどによくある“ユニフォームを着て統一感をだす演出”からヒントを得てはじめたこと。伺う先のコーポレートカラーや、インタビューする相手の好きな色などを、衣装や持ち物のアイテムに忍ばせていくようにしています。
はじめは「会話のネタになればいいかな」くらいの気持ちで始めたのですが、これがけっこう会話が弾むきっかけになるんです。先方に「仲間意識」を示すことで、一歩踏み込んだ関係性を作れるのではないかと思います。
恋愛のシーンでは、相手の好きな色を身につけてみるのもいいですね。あるいは、いつも「Tシャツにチノパン」のようなシンプルアイテムが多い相手なら、トップスかボトムスのどちらかだけ似たような素材のものを取り入れてみたり。ファッショナブルな相手であれば「すてきなアイテムだね、どこの? 見てみたい!」とさりげなく提案し、ウィンドウショッピングデートをして、相手の好みを探りつつ自分の好みと調整していくのも手。
大事なのは、「あなたの好きなものに興味があります」という姿勢を見せること。
好きな人ができると、その人の好みに合うようにメイクや洋服のテイストを変える努力をしてきた、という人もいるかもしれません。しかし一気にやりすぎてしまうと、どうしても「無理している感」がでてしまうもの。
ギャップを出すことも大切ですが、そもそも男性は、見た目の変化に対して女性ほど敏感ではありません。だからこそ、一気に変えるのはお付き合いし始めてからでも十分だと思います。
まずは、相手の目につきやすいアイテムを取り入れ、さりげなく「趣味が合うんだな」と感じてもらえるような雰囲気を目指してみましょう。
SNSなどで、カップルや結婚した夫婦の投稿を見ていると、「この二人、なんか似てきた?」という投稿を見かけることもあります。私は、これもチューニングの効果ではないかと思います。
ただ、大切なのは自分が合わせるだけでなく、お互いが自然と歩み寄っていること。なので変に気負いすぎず、自分のペースやスタイルも大切にしながら、調整してみてほしいなと思います。
◆
いかがでしたか? 聞く力を発揮するチューニングも、服装などを取り入れるチューニングも、大切なのは「共感している」アピールです。できるところから始めてみてくださいね!
次回は……好感度しかない!?「魔法のひとこと」の使いかたです。
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この記事を書いた人
早稲田大学教育学部卒。ミステリーハンターに憧れテレビの世界に飛び込み、地方NHK局のニュースキャスターを経て、現在はテレビ朝日をはじめとした在京局でリポーターとして活動中。著名人から金メダリスト、実業家まで年間200人にも及ぶ取材経験を活かし、対話スキルに関するコラムを発信。
Instagram: @fumiko.miyazaki29