医師・弁護士・パイロット。婚活市場でも人気のあるお仕事です。なかでも、パイロットは希少性では一番かもしれません。
筆者が長年取材を続けている航空業界内でも、圧倒的な人気なんだとか。「航空業界のキングだからね……!」という取材中の言葉がとても印象的でした。
きくところによると機内&空港では、パイロットをめぐってキャビンアテンダント(客室乗務員)やグランドスタッフ(地上職)の争奪戦がひそやかに行われている模様……!
さて、そんな激戦を勝ち抜いて「パイロットの妻」の座をゲットしたのはどのような女性なのでしょうか? 出会いの場、そしてその「必殺技」とは?
彼女たちにこっそり取材し、ここに報告します。婚活のヒントが隠れているかもしれません……!
P訓ハンターによる女の闘い@空港
私の場合はパイロットが数年間の訓練に入る前、空港などで現場を体験する研修でチャンスを掴みました(笑)。結婚前は空港のグランドスタッフだったんです。
当然、人気の高いパイロット訓練生たち。なんなら彼らは配属される前からもはや大人気。誰が『P訓』(パイロット訓練生のこと)のOJT先生になるのか、事前に水面下でニュースが駆け巡ります。
P訓たちは一度に10人ほど、年に数回本社から配属されてきて、数カ月で去っていきます。その間に仲良くならないと、訓練でアメリカに行ってしまいます……。通称『P訓ハンター』の先輩たちが『今回こそ!』って息巻く中、私は距離を置いていました。だって華やか女子ばっかり、歴戦の勇者がそろう中で私が目を引くような何かがあるとは思えず……。
ただ、逆の立場になったら、訓練生たちは緊張してるだろうなって思ったんです。接客の最前線にいきなり放り込まれて、ベーシックな業務とはいえ、お客様の前に立つわけですから。
それで彼らが来てからはさりげなくアドバイスしたり、ミスしていたらさりげなくフォローしたりしました。あくまでも先輩としてプロに徹したというか……敢えていえばすごく相手本位だったと思います。
3カ月後、OJTをした訓練生から告白されて。『いつもびっくりするくらいさりげなく助けてくれて、嬉しかった』って言われました。男の人って意外に? そういう仕事への姿勢とか気配りを見てるんだなと思いました(Aさん/結婚当時28歳。3年間の訓練期間の遠距離恋愛を経て結婚)
……含蓄のあるお話です。勝因は「自分の都合よりも、相手の立場を慮って行動したこと」だったと分析されていました。ある意味で周囲と違う行動をとったことが幸いした好例です。
男性は、職場では基本的に仕事モード。だからこそ職場でアプローチしたいのであれば、仕事上の絡みの中で、自然に距離を縮めていくのが王道なのかもしれません。
男性は意外に女性が周囲に対してどのように接しているかも見ている、ともおっしゃっていました。ここは意識したいところですね。
▶︎なぜキャビンアテンダントはハイスぺ婚が多い? CA100人に取材したライターが考察!
CAだった私は、絶対にパイロットと結婚するって決めていました! まず社内でコーパイ(副操縦士)の評判をきいて、シフトをくまなくチェック。
素敵なコックピットクルーとステイが重なったらとにかくディナーはみんなで一緒に行って距離を縮めます。あ、違うなって思っても、パイロットは同期との結束が固いから、紹介してくれることも多いんです。パイロットと結婚したいならパイロットの友人をまずはできるだけつくるべし。
とにかくパイロット網を広げていきました。でも同時期にデートするのは1社に1人を守っていましたね(笑)。業界は狭いので、悪評はすぐに回ります。ここだけの話……赤青同時並行でデートしていた時期もありました(笑)。
結局、赤青は難しかったのですが、他社のコーパイの彼と結婚。現在は亭主元気で留守がいい、を地でいってる感じですが、夫が月の半分は家にいない生活、自由で気に入っています!(Yさん/結婚当時29歳。1年半の交際期間を経て結婚)
ここまで目的がはっきりしていると、あっぱれ、という感想が浮かびます。パイロットと結婚したい! という憧れを叶え、ご本人はとってもキラキラしていました。
自分の欲望に正直な女性って引力があって魅力的だなと、妙な説得力! きっとこの明るさ、正直さに惹きつけたんだろうなと感じました。自分が何を望んでいるのかを自覚し、行動するのが近道なのかもしれません。
▶︎ここだけの話、ずっとモテてます!アラサー&アラフォーのCAに聞いた「モテる女性の行動パターン」
この2時間で100%出し切る@お食事会
私はお食事会で彼に出会いました。一目ぼれです。この2時間で絶対に次につなげなきゃ! って思って、とにかく隣に座って好意をストレートに伝えました。本当に一目で好きになってしまったので、たぶんじーっと見ていたし、すごく楽しそうに見えたと思います。
短時間勝負だから、出し惜しみみたいなことは一切しませんでした。だってその2時間で、そつなくこなしても仕方ない。もう次がないんだから、いいなと思ったらその場で出していいと思いますよ。
食事会のあと、お礼と、もう一回会いたいです。と素直にDMしました。自分からアプローチしたら優位に立てないかな? とか、その時は考えなかった。会えないほうが悲しい、っていう気持ちだったので(笑)。
のちに訊いたところ、『あまりにもストレートだったから、男の人に誘われて当然! って構えてる周囲の華やかな女性と全然タイプが違って、びっくりした』って言っていました。相手が日頃どういう環境にいるのかな? って想像すると、作戦がいくつか浮かんでくるかもしれません(Kさん/結婚当時30歳。2年の交際期間を経て結婚)
お話を伺ったときは、そのやり方、一歩間違えるとウザがられる!? と心配しましたが、好きだと自覚したらストレートに伝えるのは大切なことだなと思いました。ここぞ、という時には計算や駆け引きをしないで、正面からぶつかっていくのもいいですね……!
以上、3人のパイロットの妻たちからお話を伺いました。
アプローチはそれぞれ違いますが、共通するのは「恋愛中、きっと3人ともとても輝いていたんだろうな……!」と頭に浮かんだこと。
恋愛強者の男性は、明るくてキラキラのエネルギーに吸い寄せられるのではないでしょうか。
これから競争率の高そうな男性にアプローチする方、ぜひ心に留めておくといいことがあるかもしれません。
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この記事を書いた人
Michiko Sano
作家。東京生まれ、早稲田大学卒。エアライングランドスタッフ、WEBディレクター、商社受付、専業主婦を経て文筆業に。講談社WEBメディア「ミモレ」、幻冬舎ゴールド・オンライン、ダイヤモンド・オンライン、東京カレンダーWEBほかで小説やコラムを多数執筆。著書は『天現寺ウォーズ』『知られざる空港のプロフェッショナル』港区で男子ふたりを子育て中。趣味は旅行とグルメ。
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