ネットで頻繁に物議を醸している奢り奢られ論争。前編の記事では、2,000人のサポートをしてきた婚活相談所の仲人、P子さんに「男性はアリだと思っている女性のみに奢るのか?」「ナシだと思っている女性にも奢る男性の心理」などを伺いました。
後編では「初デートで女性が奢られるための心構え」について聞いてみました。
P子さんプロフィール
前職は金融機関、現在は大手の結婚相談所に勤務し、これまでに300組以上の成婚カップルを誕生させた。顧客は20代から40代まで幅広い年齢層を担当。
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奢ってもらえず落ち込む女性の、婚活の心得
──食事代が割り勘になったとき、自信をなくす女性がいます。そういう女性は、どのようなマインドで婚活をすればいいと思いますか?
P子さん:「私に気がないから奢ってくれなかったんだ」と落ち込む女性は多いですが、前編でもお話したように「アリ」だと思っていても、様子見で奢らないようにしている男性も存在します。なので、落ち込む必要はないと思います。
また、相手がタイプであっても奢らない人もいます。実際にある男性会員さんは、たとえタイプの女性と出会っても奢らないとおっしゃっていました。理由は、年収はさほど高くなく、婚活への予算が限られているからです。
しかし奢ろうと思えば、工夫次第で奢ることはいくらでもできるんです。「割り勘でないと予算がキツい…」という場合は、食事代を全額払える範囲のお店を見つけることで対策できます。また予算が少ないのであれば、費用を工面してからデートに誘うなど、頻度の調整もできます。
このように、奢らない男性の中には単純に「予算のない人」「女性慣れしていない人」もいるので、様子を見ながらやんわりと女性から誘導するのも良いと思います。
──奢ってもらいたい女性と、どうしても奢ってくれない男性は、価値観が違うということでしょうか?
P子さん:私が担当していた20代女性で、男性には絶対奢ってもらいたい派の方がいました。その女性の言葉で印象的だったのが「婚活で“いいな”と思う同世代の男性が複数いるとき、比較法として奢ってくれるかくれないかで優劣をつける」というものでした。
奢ってもらえないからといって落ち込んでしまうタイプの方は、自分に魅力がないと思い込むのではなく、これくらいの気持ちでいるのが楽だと思います。ただ、相手が自分より食べたりお酒を飲んでいたりしたときは、きちんと主張して男性に多めに払ってもらいましょう。
──中には「せっかくデートするなら奢られまくりたい!」と考える女性もいるようです。そんなことは可能なのでしょうか?
P子さん:正直に言うと「奢られまくりたい」のであれば、年収が高い人と会うのが1番です。年収が低い人は奢らないのではなく、奢れない場合が多いのです。
あるいは自分より年齢が高い人と食事に行くことですね。年下の女性にお金を払わせるのは、男性的にも後めたく感じるもの。初回でお茶のデートをすれば、奢ってくれるタイプかどうかもわかるでしょう。お茶であれば、もし女性が払うことになっても負担は少なくなります。
──他にも、デート中の心得があれば教えてください。
P子さん:まずは「可愛げ」をしっかり出すことが何だかんだ大切です。女性から高いお店を指定したり、「食べていいよ」と言われて遠慮なく食べたりするのはNG。常に謙虚さを持ちましょう。
「これが食べたいけど、高そうだからこっちにしようかな」と、可愛げやいじらしさが見えると良いですし、奢られたいのであれば、相手を楽しませることもしっかり意識してください。
また、奢ってもらったときはお礼をしっかり伝えること、奢ってもらって当たり前という態度をしないこと。感謝の気持ちが自然に相手に伝わると、お互いに気持ちの良い「奢り奢られ」に繋がっていくと思います。
さらに、男性は身だしなみも見ています。担当していた男性会員さんが、デートにすっぴんで部屋着のような格好でやって来た女性に対し、「本来なら奢りますが、さすがに奢る気が失せました」と言っていました。やはり男性は、自分に会うためにきちんとメイクやおしゃれをしてくれたとわかる女性には「奢ろう!」という気持ちになりやすいです。
女性側も男性への配慮は気をつけるといいですね。
──初回の食事デートでモヤモヤする相手とは、次の約束をしない方がいいと思いますか?
P子さん:私の中では「恋愛は初回で決まる」理論があるので、モヤモヤするのであれば、次の約束はしなくていいと思います。結婚するカップルは、お会いしたその日に「好感がもてた」、または「普通(嫌ではない)」という印象を持つケースが多いです。
初回でモヤモヤした相手を好きになり、交際から結婚にいくのは難しいと思います。マンガのように初対面では「嫌い!」からの「大好き」の逆転劇はそうそうないですね。
──婚活で奢られたかどうかよりも、重要視すべきことはなんだと思いますか?
P子さん:相手が自分のことを、きちんと尊重してくれていることですね。
具体的に言えば、お会いする場所を女性に合わせてくれるか、プロフィールをしっかり読み込み興味を持って質問してくれる、メッセージでやりとりした内容をさりげなく覚えてくれているかなど、男性の思いやりを重視するといいです。
ちなみに、こうした男性は奢ってくれることが多いです。もし奢られなくても、一緒にいることが刺激になる、話していて楽しい、笑顔になれる、自然体でいられる……など。プラスの感情に傾くことが多いお相手であれば、お付き合いを考えていけばいいと思います。
たとえ奢ってくれるお相手でも、モラハラの気配がしたり、お金遣いが荒そうな場合は気をつけましょう。
初デートでも奢る人、奢らない人などさまざまな男性がいます。奢られなかったからといって落ち込むのではなく、自分なりに線引きをして婚活を進めていけば良さそうですね。
また奢ってほしい派の人は、身だしなみに気をつける・可愛げを出す・相手を楽しませるなど、女性なりの努力や工夫が必要。
もちろん「奢り奢られ」だけにフォーカスしすぎるのは良くありません。それ以外の面も合わせて、総合的に相手を判断してくださいね。
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この記事を書いた人
結婚相手を逆ナンで捕まえた元肉食女子。IT企業でOLをしながら、Twitterや女性向けメディアで彼と長続きするコツや美容情報を発信しています。令和時代の出会い方や、男性意見を取り入れた、リアルな恋愛記事が好評。掲載媒体はマイナビウーマン、週刊SPA!、AMなど多数。
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